サービス残業と労災。

サービス残業が法律によって禁止されているのは当然だ。時給 0円で働くことは最低賃金に違反しているのだから。そういう訳で、サービス残業をする場合には、法律上の労働時間とはみなさない、とすると思われる。

ところで、もしサービス残業中に事故に見舞われたらどうなるのだろう。オフィスワークの場合には想定しづらいけれど、それでも、怪我をすることが絶対にないとは言い切れない。

実質的に勤務中の出来事なのだから、健康保険は適用されない。しかし、雇用主が労働はさせていないと言い張るなら…たとえばタイムカードの打刻という証拠があるなら、労災も適用されない。となると、サービス残業中の事故は、論理的には自己負担…つまり、10割負担ということになります。

もちろん、実際にはいろいろな救済措置があると思います。もし救済措置が何も無かったなら、とっくに社会問題化していると思うから。ただ、そうは言っても、労働時間とはみなされない時間に労働するということは、不慮の事故に対して脆弱なのではないかなと思います。

 

そもそも、実際には、労災の申請そのものに消極的な企業も多いけどね。見せかけの労災事故ゼロを継続するために…ね。