富山高岡 2日目(2012年5月16日)。

頭痛はほぼ回復、朝風呂を利用してあったまって。朝食は和食、普段自宅ではパンなので、個人的には和食はありがたいと思いました。9:30出発、少し出発に手間取った。なので、富山ライトレールの車両全体を撮影する余力は無く。南北地下道が遠回りなのよねえ、高架化でとても便利になることだろう。

10:00発のとやま健康パーク行きのバスに乗ります。1日2~3便しか運行されていないので、乗り遅れるとリカバリが大変です。

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無事に乗車できたのですが、乗車中に何と相方が「トイレに行きたい」と言い出し、途中下車することになりました。幸いにしてトイレは降車バス停近くにあり、タクシーでリカバリすることもできました。旅は、ハプニングで深みがでます。

とやま健康パークに到着。ここの目的は、つい先月に開館した「富山イタイイタイ病資料館」に訪問することでした。

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大正時代発生の公害ながら、認定は戦後になってから、稲の出荷制限は最近まで続き、そして土壌改良工事は、何と昨年まで行われていた。これらの事前知識から、公害からの回復までは相当な時間がかかるのだと思ってましたが、この資料館の展示物にはいろいろ衝撃を受けました(館内撮影禁止なので写真はありません)。

報道されたのが昭和30年、そこから岐阜県からの鉱毒が原因だと特定するまでは短かったものの、それまでは大半の県民ですら知らなかった奇病であった。原因すら分からない奇病というのは、個人差別あるいは部落差別の原因になるんだろうと思っていたけれど、やはり実際はそうでした。

カドミウムが蓄積されたことによる症状もまた、えげつない。骨折や痛みが容易に起こることは知っていたものの、死因はそれによって食事が通らなくなることによる衰弱死とか。

土壌改良工事は、僕はてっきり、カドミウムを「除染」しているかと思ったのですが、実は(大雑把に言えば)汚染された土の上に、新しい土を盛っただけ。それで稲の生育には問題ないし、数値的にも安定しているとのことだけれど、地中にはカドミウム汚染土が眠ったまま…公害を無かったことにはできないんだな…。

福島はカドミウムセシウムに変わっただけ、とも極論できる(富山は県内のごく一部だけなので、福島のほうが面積は桁違いに広い)。除染と言ってるけど、本当に除染するのだろうか、富山のような結論になっていくのではないかなあとうっすら思いました(それが良いか悪いかは分からない)。

あと、資料館は完成したばかりでテクノロジーが立派でした。なるほど、洗練された資料の展示は、それだけで人を惹きつけるのかもしれない。当時の新聞記事もまた貴重な資料だと思いました。個人的には1,000円払っても良いくらいの素晴らしさでした。

とやま健康パークで昼食をとる予定だったのですが、いろいろあって徒歩 10分ほどのところにますのすしミュージアムを発見して、そこへ移動することに。

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そして、ますのすしを食べてきました。おいしかった。

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バス停まで移動したら 20分間隔の運行と分かる。ラッキィ、それならタクシーを呼ばなくて済む。そうして、国道41号を北上してアピタ横で下車、スーパー銭湯の長八温泉でゆっくりする。黒褐色の温泉でした。

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最寄の朝菜町からの電車では間に合わないので、南富山駅まで徒歩することにする。この道路が恐らく富山地方鉄道の廃線なのではないかと思います。

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南富山駅ではセントラムを発見。この車両は周回路線専用なのかな、今回は乗車できなかった。とは言うものの、今回の旅でアイトラムポートラムセントラムと 3つをすべて見て、そのうち 2つには乗れたのだから満足です。

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富山駅に移動してお土産、そこから普通電車に乗って高岡駅。そこでもお土産を購入。そこからは高速バスで岐阜に移動し、散会となったのでした。

複数人で1泊以上の旅をしたのは久々だった。楽しかった。